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奇妙な夢の恐ろしさ【夢違】 [書籍にドロップキック!!]

夢違

夢違

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2011/11/12
  • メディア: 単行本

■ヒトコト感想
夢を記録として残せる世界。そして、予知夢を見る女、結衣子。まず冒頭から、子供たちが狂乱におちいった原因を調査するあたりが恐ろしい。子どもたちは何に恐怖したのか。夢を解析することで、しだいにその正体が明らかになってくるのだが…。人の夢を解析し、モヤモヤとした恐怖の元凶をさぐりだそうとする。何が起きているかわからないが、恐ろしいという感覚を本作は味あわせてくれる。人の想像力の恐ろしさをたくみに扱うように、物語は、そのものズバリをはっきり描くことなく、恐怖感だけをあおっている。この手法は、作者の作品い多くみられるが、本作もまたすばらしい出来栄えとなっている。恐怖の元凶を探す旅は、はっきりとした正体が見えないまま終わっている。

■ストーリー

夢を映像として記録し、デジタル化した「夢札」。夢を解析する「夢判断」を職業とする浩章は、亡くなったはずの女の影に悩まされていた。予知夢を見る女、結衣子。俺は幽霊を視ているのだろうか?そんな折、浩章のもとに奇妙な依頼が舞い込む。各地の小学校で頻発する集団白昼夢。狂乱に陥った子供たちの「夢札」を視た浩章は、そこにある符合を見出す。悪夢を変えることはできるのか。夢の源を追い、奈良・吉野に向かった浩章を待っていたものは―。

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コメント 1

職務履歴書

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
by 職務履歴書 (2012-08-24 11:23) 

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