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ラストの短編で最悪な刑事だと判明する 【殺人鬼がもう一人】 [書籍にドロップキック!!]


殺人鬼がもう一人

殺人鬼がもう一人

  • 作者: 若竹七海
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2019/01/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

■ヒトコト感想
若竹七海のブラックなミステリー短編集。身長が高い生活安全課の刑事である三琴と田中盛のコンビが、奇妙な事件を調査する。生活安全課なので、シリアスな殺人事件というわけではない。選挙でのライバルを蹴落とすための殺人であったり、結婚式が始まる直前でのドタバタであったり。表題作でもある「殺人鬼がもう一人」に限り、殺し屋が登場してくる流れとなっている。

嫌な感じのミステリーであり、日常にありえなくもない展開となっている。複雑な人間関係と、誰が誰を恨み、どのような動機で犯罪を犯したのか。刑事が生活安全課でなおかつ身長が高いとなると、そのキャラはそれなりに生きている。連作としての面白さも含まれているため、最後まで興味深く読み進めることができる。

■ストーリー
都心まで一時間半の寂れたベッドタウン・辛夷ヶ丘。20年ほど前に“ハッピーデー・キラー”と呼ばれた連続殺人事件があったきり、事件らしい事件もないのどかな町だ。それがどうしたことか二週間前に放火殺人が発生、空き巣被害の訴えも続いて、辛夷ヶ丘署はてんてこまい。そんななか町で一番の名家、箕作一族の最後の生き残り・箕作ハツエがひったくりにあうという町にとっての大事件が起き、生活安全課の捜査員・砂井三琴が捜査を命じられたのだが…。(「ゴブリンシャークの目」)アクの強い住人たちが暮らす町を舞台にした連作ミステリー。






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