SSブログ

騒音計測者の心の不安定さ 【アンチノイズ】 [書籍にドロップキック!!]


アンチノイズ (新潮文庫)

アンチノイズ (新潮文庫)

  • 作者: 辻 仁成
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1999/03
  • メディア: 文庫

■ヒトコト感想
公務員として騒音測定の仕事をするぼく。恋人のフミとの関係は冷めきっている。ぼくが求めてもフミはつれない態度をとる。そして、フミの留守番電話を盗み聞きし、フミが浮気しているのではないかと疑いをもつぼく。ぼくはフミに冷たくされたことからフミに対して屈折した思いをいだくようになる。

衝動的にテレクラで知り合ったマリコと関係をもつ。実はマリコはテレクラ嬢であり、ぼくともあとくされない関係を続けている。音がポイントとなる本作。ただ、人間同士の関係の中では音というよりも、盗聴ということで関係が崩れていく。うっすらと感じた雰囲気というのは、突き詰めて調べようとしてもよいことはない。フミが別れたがっていると感じたのなら、そっとしておくべきだったのだろう。

■ストーリー
ぼくは騒音測定の仕事をしている。恋人のフミとは同棲中だけど、最近はキスも拒まれてうまくいってない。それでテレクラ嬢のマリコとよく会っている。見えない音をかたちに表す“音の地図”作りが趣味だ。そんなある日ぼくはふとした盗聴をきっかけにフミを疑い始めてしまった―。聞こえているのに聞き分けられない、愛しているのにつかまえられない。都会に潜む声と恋を追い求める長編。






nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。