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京極堂シリーズに近い主人公 【大江戸火龍改】


大江戸火龍改

大江戸火龍改

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2020/07/08
  • メディア: 単行本

■ヒトコト感想
人間ではないモノとの対決物語。まず不思議なことが起こり、それが化け物の仕業ではないかと思わせる。そこから遊斎が化け物と対決する。どこか浮世離れした雰囲気のある遊斎。ちょうど、京極夏彦作品の京極堂シリーズに近いのかもしれない。

京極堂は事件が妖怪の仕業では?と思わせておいて、最後は人間の仕業と判明する。この世には何も不思議なことはない、というのが口癖だ。本作では、そのものずばり妖怪や化け物のようなモノが元凶となっている。特殊な術を使う遊斎。土の中で泳ぐ魚を釣り上げてみたり、長髪だが髪の毛がすべて白かったり。とにかく遊斎が普通ではない。平賀源内が登場したり、犬の化け物が登場したりと、作者の「陰陽師」を好きな人にはたまらないかもしれない。

■ストーリー
満開の桜の下で茶会を催していた一行から悲鳴が上がった。見れば大店のお内儀の髪が逆立って、身体ごと持ち上がっていき、すっかり桜の花に隠れてしまった。見上げる者たちの顔に点々と血が振りかかり、ぞぶ、ぞぶ、ごり、という音のあと、どさり、と毛氈の上に女の首が落ちてきた―。遊斎は、飴売りの土平、平賀源内らとともに、この怪奇な事件の謎を追う(長編「桜怪談」)。短篇「遊斎の語」「手鬼眼童」「首無し幽霊」も併録。






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