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あえて人には死の自由があることを知らせるため 【歌の終わりは海】 [書籍にドロップキック!!]


歌の終わりは海 Song End Sea (講談社ノベルス)

歌の終わりは海 Song End Sea (講談社ノベルス)

  • 作者: 森博嗣
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2021/10/06
  • メディア: Kindle版

■ヒトコト感想
小川の探偵シリーズ。西之園が登場したりと古くからの作者のファンにはいつもの流れがあり、うれしくなるのだろう。基本は探偵が作詞家の浮気調査をしている中で、作詞家の姉が奇妙な自殺をする。その自殺がどのようにして行われたかがメインだ。ある意味、安楽死的に死を選ぶことを一般に認知させるための行動なのだろう。他者に何かを訴える意味では強烈だ。

あえて話題になるような死に方を選ぶ。家族や身内はすべてを知っており、殺人の疑いがかからないように事前に準備をする。探偵の依頼すらも、すべて計画的で第三者としての監視の目がある状態でアリバイを主張したかったのだろう。大きなどんでん返しはないのだが、なんだか考えさせられる作品だ。

■ストーリー
妻の依頼は、浮気調査だった。夫は、数多くのヒットソングを生み出した作詞家。華やかな業界だが、彼自身は人づき合いをしない。そのため彼に関する情報は少なかった。豪邸に妻と息子と暮らし、敷地内には実姉の家もあった。苦労の多かった子供時代、生活を支えた姉を大切にしていて、周辺では「姉が恋人」と噂されていた。探偵による監視が始まった。浮気の兆候はない。だが妻は、調査の続行を希望。そして監視下に置かれた屋敷で、死体が発見される。






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