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衝撃的な内容のエッセイ集 【できればムカつかずに生きたい】 [書籍にドロップキック!!]


できればムカつかずに生きたい(新潮文庫)

できればムカつかずに生きたい(新潮文庫)

  • 作者: 田口ランディ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2013/05/17
  • メディア: Kindle版

■ヒトコト感想
強烈な作品だ。作者の兄のことや、家族のことについてはその他のエッセイである程度知っていたが、これほど赤裸々に語られると衝撃を受けてしまう。特に作者の家族関係についてのエッセイは衝撃的すぎる。ひきこもりの兄が死んだ経緯を事細かに語っている。DVの父親とノイローゼの母親。本作だけ読むと、なぜ作者だけがそんな環境の中でまともに育ったのかが疑問に思うほどだ。

かなりハードモードな人生であることは間違いない。作家として成功し、自分の思いを赤裸々に語る。兄が死に母親が死に、DVの父親とふたりっきりになった時の父親との距離感。世間にある様々な問題が、この家族に凝縮されたような感じだ。今だから言えるというのもあるのかもしれないが…。衝撃的な作品だ。

■ストーリー
引きこもりの末亡くなった兄のこと、大人に絶望していた17歳の頃について、少女たちの心情、「いじめ」の本質について考えたこと…。生きにくいこの時代で悩み考え抜いて得た、ヘヴィでリアルな心の処方箋。






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揃ったダンスシーンは爽快だ【ウエスト・サイド・ストーリー】 [映画にドロップキック!!]


ウエスト・サイド・ストーリー ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

ウエスト・サイド・ストーリー ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • 発売日: 2022/05/18
  • メディア: Blu-ray

■ヒトコト感想
古典的な作品であるウエスト・サイド・ストーリーのリメイク版。スピルバーグが監督したということで期待したのだが、ベーシックなミュージカルだった。そもそも、そこまでミュージカルが好きではないので、ストーリーが単純な本作は少し見ていて退屈だった。同じミュージカルでも「グレイテスト・ショーマン」のように感動的なダンスがあるわけではない。

序盤の揃ってのダンスは確かに見どころかもしれないが、それだけな印象だ。有名な作品なので、作中で登場する曲についてはどこかで聞いたこのある曲ばかりだ。若者同士の争いと、許されざる恋に落ちる若者を描いた作品。オリジナルを知らないので、どのあたりがリメイクの特徴だとかもわからなかった。

■ストーリー
夢や成功を求め、多くの移民たちが暮らすニューヨークのウエスト・サイド。だが、貧困や差別に不満を募らせた若者たちは同胞の仲間と結束し、各チームの対立は激化していった。ある日、プエルトリコ系移民で構成された“シャークス"のリーダーを兄に持つマリアは、対立するヨーロッパ系移民“ジェッツ"の元リーダーのトニーと出会い、一瞬で惹かれあう。この禁断の愛が、多くの人々の運命を変えていくことも知らずに…。






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アメリカ第七艦隊を手玉に取る海江田【沈黙の艦隊 エピソード3,4】 [映画にドロップキック!!]


沈黙の艦隊 次回予告

沈黙の艦隊 次回予告

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2024/02/09
  • メディア: Prime Video

■ヒトコト感想
エピソード3,4ではアメリカの第七艦隊との闘いがメインに描かれている。元シーバットをやまとという名に変えて独立宣言をした海江田。アメリカはやまとをテロリストとして始末しようと考える。そこにたつなみの艦長である深町がやまとに乗り込むのだが…。第七艦隊はやまとだけでなく近くにいるたつなみ諸共攻撃しようとする。海江田の圧倒的な戦術によりアメリカの第七艦隊は手玉にとられる。

アメリカの3隻の潜水艦をやまとは魚雷ひとつ撃たずに殲滅している。この圧倒的な強者感がすさまじい。どれだけアメリカ軍に囲まれても突破できる絶対的な自身が海江田にはあり、乗組員たちも海江田を信頼しているのが伝わってくるエピソードだ。

■ストーリー
日本の近海で、海上自衛隊の潜水艦が米原潜に衝突し沈没した。艦長の海江田四郎(大沢たかお)を含む全76名が死亡との報道に衝撃が走る。だが実は、乗員は無事生きていた。事故は、日米政府が極秘に建造した高性能原潜「シーバット」に彼らを乗務させるための偽装工作だったのだ。 ところが、海江田はシーバットに核ミサイルを積載し、突如反乱逃亡。海江田を国家元首とする独立戦闘国家「やまと」を全世界へ宣言する。

やまとを核テロリストと認定し、太平洋艦隊を集結させて撃沈を図るアメリカ。やまとを追いかける、海自ディーゼル艦「たつなみ」。その艦長である深町(玉木宏)は、過去の海難事故により海江田に並々ならぬ想いを抱いていた。






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一糸乱れぬ歌とダンス【グレイテスト・ショーマン】 [映画にドロップキック!!]


グレイテスト・ショーマン [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

グレイテスト・ショーマン [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • 発売日: 2019/11/20
  • メディア: Blu-ray

■ヒトコト感想
ミュージカルシーンが強烈だと話題になった本作。確かに印象的なミュージカルシーンは多い。フリークスたちがダンスするシーンは圧倒されてしまう。ショーのプロデューサーであるバーナムの物語だ。ストーリー的には特別なものはない。最初はパッとしなかったバーナムのショーだが、オンリーワンの特徴をもつ者たちを集め、サーカスを開くと瞬く間に話題となる。

空中ブランコや象のショーだけでなく、小人や毛深い女、巨人や太った男などを見世物にしたショーを開く。そこから、バーナムはオペラ歌手のジェニーと出会い、その実力にほれ込んでしまう。紆余曲折あるバーナムの人生を、壮大なミュージカルで描く。ストーリーよりも歌とダンスメインの作品だ。

■ストーリー
19世紀半ばのアメリカ。幼馴染の妻と子供たちを幸せにすることを願い、挑戦と失敗を繰り返してきたP.T.バーナムは、ついにオンリーワンの個性を持つ人々を集めたショーをヒットさせ、成功をつかむ。しかし、彼の型破りなショーには反対派もいた。若き相棒のフィリップをパートナーとして迎え、彼の協力によりイギリスのヴィクトリア女王に謁見するチャンスを得たバーナムは、そこで美貌のオペラ歌手ジェニー・リンドと出会う。彼女のアメリカ公演を成功させ、一流のプロモーターとして世間から認められようとするバーナムだったが……。






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誰もダリアの魅力に抗えない 【ダリア】 [書籍にドロップキック!!]


ダリア

ダリア

  • 作者: 辻 仁成
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2009/10/01
  • メディア: 単行本

■ヒトコト感想
ダリアという男が家にやってきた。連作短編集である本作。青年ダリアがやってきたことで、祖父、母親、父親、娘、息子それぞれに変化が訪れる。それぞれの視点で描かれる本作。最初に祖父の視点での物語がスタートする。半ばボケかけている祖父の視点では、まだ物語は良くわからない状態となる。

そこから人妻がダリアと出会い、制御されていく様が強烈に描かれている。ダリアはいつの間にか家族の心を虜にし、家に住み着くまでになる。父親がかすかに危機感を覚えてはいるのだが…。短編それぞれを読むだけでは全容は理解できない。各短編を読むことで、ダリアの影響力の強さと家族を支配する流れが描かれている。ただ、ダリアの目的は最後までわからない。

■ストーリー
その男が家にやってきた日から、妻のスープの味が濃くなった。野蛮さとまがまがしさを瞳に宿す、褐色の肌の青年ダリア。彼はすれ違いの一瞬で、平凡な人妻の心を奪い、冒涜の愉楽へと誘い出す。やがてその矛先は家族にも向かっていくが…。果たしてダリアとは何者か。美と悪徳が明滅する官能的な筆致から、もうひとつの現実世界への扉を開く衝撃作。作家生活20周年記念作品。






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アメリカ人は貧乏な子供が好きだ【アンダードッグス】 [映画にドロップキック!!]


アンダードッグス

アンダードッグス

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2024/02/10
  • メディア: Prime Video

■ヒトコト感想
かつてのアメフトのスター選手が、今や落ちぶれ交通事故を起こしたため、社会奉仕活動を行うことになる。ラッパーのスヌープドッグが元スターのジェイセンを演じ、生意気で弱いアメフトチームのアンダードッグスを勝てるチームに変える、ありがちな展開だ。貧乏人が集まる地区のダメな子供たちのアメフトチームが変わっていく。

ただ、コーチのジェイセンが熱血教師というイメージではなく、あくまでも元スターとしてのスタンスなので、感動するスポコンものではない。アンダードッグスの子供たちの個性の面白さと、ジェイセンがセレブでありながらも満たされない何かがあるというのがポイントなのだろう。アメリカ人は貧乏な子供が大好き、という印象的な言葉があった。確かにそうだ。

■ストーリー
かつてアメフト界で名をはせたジェイセン・2J・ジェニングス(スヌープ・ドッグ)だが、今や落ちぶれてしまっていた。そんな彼は社会奉仕活動として、故郷で生意気な子供たちが集まるアメフトチーム“アンダードッグス”を指導することに。ジェイセンはこの機会を自身の好感度アップに利用しようとする。しかし、指導を進めるうちに、彼の人生は一変し、アメフトへの情熱を再確認することになる。






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三体世界の文明ははるか先へと進んでいた 【三体Ⅱ 下】 [書籍にドロップキック!!]


三体Ⅱ 黒暗森林(下)

三体Ⅱ 黒暗森林(下)

  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2020/06/18
  • メディア: Kindle版

■ヒトコト感想
強烈な展開だ。三体世界の巨大艦隊はまだやってこないが、調査船が1隻近づいている。面壁者の一部は冬眠し二百年後に目を覚ます。この二百年後にどうなっているのかが、描かれている。予想に反して二百年後は楽観論に満ちていた。技術が進歩し、二千隻もの宇宙艦隊が完成しており、三体艦隊を迎え撃つ準備はできていた。

このシリーズでは、想像もつかない展開が続いているのがすばらしい。これまでのSFではまったく描かれてこなかった新しい世界。面壁者の一人が考えた、思想を固定する仕組みは強烈だ。その仕組みを入れた瞬間に、水を毒と感じると暗示をかけられると、二度と水を飲むことができない。人類の根深い敗北主義から逃れるには頭に勝利を植え付けるしかないのだろう。

■ストーリー
三体世界の巨大艦隊は、刻一刻と太陽系に迫りつつあった。地球文明をはるかに超える技術力を持つ侵略者に対抗する最後の希望は、四人の面壁者(ウォールフェイサー)。人類を救うための秘策は、智子(ソフォン)にも覗き見ることができない、彼らの頭の中だけにある。面壁者の中でただひとり無名の男、羅輯(ルオ・ジー)が考え出した起死回生の“呪文"とは&? lt; br&/gt; 二百年後、人工冬眠から蘇生した羅輯は、かつて自分の警護を担当していた史強(シー・チアン)と再会し、激変した未来社会に驚嘆する。二千隻余から成る太陽系艦隊に、いよいよ出撃の時が近づいていた。






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独立国を宣言する原子力潜水艦【沈黙の艦隊 エピソード1,2】 [映画にドロップキック!!]


沈黙の艦隊 次回予告

沈黙の艦隊 次回予告

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2024/02/09
  • メディア: Prime Video

■ヒトコト感想
漫画ははるか昔に読んだ覚えがある。当時はかなり流行っていて、人気作品であった。アニメ化されているのは知っていたが、見たことはない。アマゾンプライム限定での実写ドラマ化。潜水艦を舞台にした映画に外れはないと言われたように、本作もかなり楽しめた。まだ序盤であり、導入部として海江田の目的がわからないまま、原子力潜水艦を拿捕するという強硬にでる。

何かとアメリカの言いなりになっていた日本が、一個人の行動とはいえ、アメリカの意に反することを行う。エピソード2まででは、シーバットは「やまと」という名を宣言し、正式にアメリカと敵対関係にある。世界の海を自由に移動できる原子力潜水艦がどのような波乱を巻き起こすのか。楽しみでしかたがない。

■ストーリー
日本の近海で、海上自衛隊の潜水艦が米原潜に衝突し沈没した。艦長の海江田四郎(大沢たかお)を含む全76名が死亡との報道に衝撃が走る。だが実は、乗員は無事生きていた。事故は、日米政府が極秘に建造した高性能原潜「シーバット」に彼らを乗務させるための偽装工作だったのだ。 ところが、海江田はシーバットに核ミサイルを積載し、突如反乱逃亡。海江田を国家元首とする独立戦闘国家「やまと」を全世界へ宣言する。

やまとを核テロリストと認定し、太平洋艦隊を集結させて撃沈を図るアメリカ。やまとを追いかける、海自ディーゼル艦「たつなみ」。その艦長である深町(玉木宏)は、過去の海難事故により海江田に並々ならぬ想いを抱いていた。






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鎌倉暮らしの日常エッセイ 【今日の空の色】 [書籍にドロップキック!!]


今日の空の色 (幻冬舎文庫)

今日の空の色 (幻冬舎文庫)

  • 作者: 小川 糸
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2015/08/05
  • メディア: 文庫

■ヒトコト感想
小川糸の日常エッセイ。いつにもまして日記的な印象が強い。鎌倉に小さな古い家を借りてペンギンとは別居状態となる。仲が悪くてそうなったのではなく、単純にペンギンは東京で仕事があったかららしい。鎌倉の家はスマホもテレビもない。デジタルデトックスな状態。ご近所さんと仲良くしながら、鎌倉での日々を過ごす。エッセイの中には作者のプライベートな部分に踏み込んだエッセイもある。

不妊治療に挑んでいただとかは、今までのエッセイにはない内容だ。深刻に陥りがちな話題ではある。他エッセイでは仲の良い姪っ子の話が頻繁に登場するなど、それなりに意識していたというのは間違いない。のんびりとした日常を描いたエッセイではあるが、たまにスパイスがある。

■ストーリー
鎌倉に小さな古い家を借りて、久し振りの一人暮らし。朝は早起きしてお寺の座禅会に参加し、夜は屋上でビール片手に満天の星を観る。ペンギンと恋人のように待ち合わせして夕食を楽しんだり、近くの小川をホタルと一緒にお散歩したり。携帯もテレビもない不便な暮らしを楽しみながら、本当に大切なことに気付く日々を綴った大人気日記エッセイ。






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シャネルは押しかけ愛人をやっていた【ココ・アヴァン・シャネル】 [映画にドロップキック!!]


ココ・アヴァン・シャネル特別版 [DVD]

ココ・アヴァン・シャネル特別版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2010/01/20
  • メディア: DVD

■ヒトコト感想
ナイトクラブの歌い手でしかなかった少女ココがシャネルになるまでを描く。メインは男に依存しなければならない女性の立場に反発するココが描かれている。合間には、デザイナーとしての優れた部分が垣間見える場面はあるのだが、男に飼われる人生を打開したいという思いが強く描かれている。田舎のナイトクラブの姉妹が、権力者の妻や愛人になることで優雅な暮らしを得ることができる。

当時としてはあたり前で権力者は大きな屋敷に愛人専用の部屋を用意したりもする。ココは半ば強引にバルサンの家に押しかけている。バルサンが求めてココを愛人として家に囲っているというイメージだったが、正反対でココが無理やり押しかけたような感じに驚いた。

■ストーリー
田舎のナイトクラブからパリへ、そして世界へ──コネクションも財産も教育もない孤児院育ちの少女が、世界のシャネルになるまでの物語。その小さな少女は、フランスの田舎にある孤児院に姉と一緒に入れられて、毎週日曜、決して来ることのない父親の迎えをひたすら待ち続けた。ナイトクラブの歌手になり、酔った兵士を相手にか細い声で歌い――つつましいお針子として、田舎の仕立屋の奥でスカートのすそを縫う日々。この小柄な若い愛人にエティエンヌ・バルサンが与えたのは、退屈で退廃的な暮らしと安全な隠れ家。






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