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ある意味、剣豪小説だろう 【盲剣楼奇譚】 [書籍にドロップキック!!]


盲剣楼奇譚

盲剣楼奇譚

  • 作者: 荘司, 島田
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2019/08/28
  • メディア: 単行本

■ヒトコト感想
島田荘司の久しぶりの吉敷シリーズ。ただ、吉敷や通子はあまり活躍しない。盲剣楼での伝説にほとんどのページが費やされている。ミステリー的には、終戦直後の大量惨殺事件の犯人は誰か?ということになる。盲剣楼の伝説のように美剣士が暴徒たちをたったひとりで斬り殺したのだろうか。過去の事件の生き残りのひとりが子供を人質にとり、当時の犯人を連れてこいと要求する。

物語のメインは盲剣楼の伝説の美剣士についてだ。これがありきたりな剣豪物語なのかもしれないが、強烈な引きの強さと感動がある。剣の道に生きる剣士が、妻と子供を助けるために目が見えない状態でありながら、子供を背負って戦い続ける。それまでの濃密な物語が最高だ。

■ストーリー
江戸時代から続く金沢の芸者置屋・盲剣楼で、終戦直後の昭和二十年九月に血腥い大量斬殺事件が発生した。軍人くずれの無頼の徒が楼を襲撃、出入り口も窓も封鎖されて密室状態となった中で乱暴狼藉の限りを尽くす五人の男たちを、一瞬にして斬り殺した謎の美剣士。それは盲剣楼の庭先の祠に祀られた伝説の剣客“盲剣さま”だったのか?七十余年を経て起きた誘拐事件をきっかけに、驚くべき真相が明かされる!?






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