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喫煙者の肩身が狭いのは日本もアメリカも同様だ 【メイプル・ストリートの家】 [書籍にドロップキック!!]


メイプル・ストリートの家 (文春文庫)

メイプル・ストリートの家 (文春文庫)

  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/10/06
  • メディア: 文庫

■ヒトコト感想
スティーヴン・キングの短編集。印象的なのは「十時の人々」だ。喫煙者の肩身が狭いことを揶揄するように、喫煙者だけが見ることができる蝙蝠人について描かれている。社会の上層部の人間は、一般人には普通の姿に見えるのだが、真実は蝙蝠人という怪物だった。真の姿を見ることができるのは喫煙者の限られた人物だけ。

喫煙者の人権はないに等しいことについて、作者なりに何か言いたいのだろうか。逆に喫煙などするから、見たくもない姿を見て、蝙蝠人のターゲットとされてしまう。社会の上層部に蝙蝠人がいることで、告発したとしてもすべてもみ消されてしまう。喫煙者からしたら、黙って下を向いて見て見ぬふりをするしかない。

■ストーリー
死を間近にした祖父が、林檎の花びらが舞う果樹園で、孫息子に語って聞かせた“指示”とは(「かわいい子馬」)、母親をいじめる邪悪な継父を亡き者にしようとするきょうだいたちがとったとんでもない作戦(表題作)など、子どもを描かせても天下一品の著者の才能が存分に発揮された作品を含む短篇全5篇。著者自身による作品解説付き。






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