SSブログ

「希望」の意味は?【希望の地図】 [書籍にドロップキック!!]

希望の地図

希望の地図

  • 作者: 重松 清
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2012/03/09
  • メディア: 単行本

 

■ヒトコト感想
3.11の東日本大震災後、作者がライター・田村章としてインタビューした被災者たちの物語。不登校の中学生を主人公に、被災者たちの現状を描く。物語化されてはいるが、被災者たちの言葉や行動はすべてリアルなのだろう。不登校中学生に「希望」の意味を問い、「絶望」の意味を考えさせる。本作は不登校中学生を立ち直らせるための物語ではない。作者の作品の方向としては、中学生に「希望」が生まれてはいるが、それはオマケにすぎない。作者が真に伝えたいのは、被災者の現状と、復興へどのような取り組みをしているかということだ。テレビのニュースや、ネットなどで震災の状況を読むのとはまた違う、物語だからこそ表現できる、被災者の真の姿というのが表現されているような気がした。

■ストーリー

2011年3月11日。人々の価値観や生き方が、大きく変えられてしまった「あの日」。それでも人には、次の世代につなげるべきものがある。いわき、石巻、気仙沼、南三陸、釜石、大船渡、そして福島・飯舘。幾度となく被災地に足を運んだライター・田村章と、中学受験に失敗し不登校になってしまった少年。二人は、そこでどんな人に出会い、どんな涙を流し、どんな新たな幸福への道すじを見つけたのか。去ってゆく者、遺された者の物語を書き続けてきた著者が、「希望」だけでも「絶望」だけでも語れない現実を、被災地への徹底取材により紡ぎ出し、「震災後」の時代の始まりと私たちの新しい一歩を描いた渾身のドキュメントノベル!

続きを読む


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0