SSブログ

色あせないトリック【占星術殺人事件】 [書籍にドロップキック!!]

占星術殺人事件 改訂完全版 (講談社ノベルス)

占星術殺人事件 改訂完全版 (講談社ノベルス)

  • 作者: 島田 荘司
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/01/11
  • メディア: 新書

 

■ヒトコト感想
トリックが画期的というか、目からうろこが落ちるような作品だ。40年も前の事件の推理をするという無理矢理感はあるにせよ、トリックの斬新さはすばらしい。6人の若い女性の肉体の一部を組み合わせ、完璧な人間を作るという猟奇的な事件と思わせておきながら、答えは別にある。占星術という仰々しい前フリと、過去の手記や40年かけて調べられた情報が事件を複雑にする。御手洗潔が、情報だけで事件を解決するというはなれ業をやってのけるのだが、そこに不自然さがないのが作者の筆力のなせるわざだろう。狂言回し役と、名探偵役がきっちりと別れ、流れとしてはオーソドックスだが、トリックの驚きで作品全体をすばらしいものに作り上げている。

■ストーリー

密室で殺された画家が遺した手記には、六人の処女の肉体から完璧な女=アゾートを創る計画が書かれていた。彼の死後、六人の若い女性が行方不明となり肉体の一部を切り取られた姿で日本各地で発見される。事件から四十数年、未だ解かれていない猟奇殺人のトリックとは!?名探偵・御手洗潔を生んだ衝撃のデビュー作、完全版。

続きを読む

 


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0