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日常に潜む出来事【人質カノン】 [書籍にドロップキック!!]

人質カノン (文春文庫)

人質カノン (文春文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2001/09
  • メディア: 文庫

 

■ヒトコト感想
なんてことない日常に潜む出来事を物語りとして構築している。読んでいると、特殊なオチや驚きをどうしても期待してしまう。本作はそんなオチに驚くようなものではなく、日常の出来事を通して人の思いを感じられるような作品となっている。何かに悩み苦しんでいたとき、もし、本作の中で同じような悩みを持つ登場人物がいたなら、きっとその悩みは解決していることだろう。ちょっと元気になり、そして前向きになれる作品。ただ、物語としてのインパクトはどうしても弱くなる。最後にもうひと山あるのか、もしくわ、大きな驚きがあればまた違っていただろう。ミステリーと言ってしまうとトリックやオチが弱いと言わざるお得ない。そう考えなければ良作なのは間違いない。

■ストーリー

「動くな」。終電帰りに寄ったコンビニで遭遇したピストル強盗は、尻ポケットから赤ちゃんの玩具、ガラガラを落として去った。事件の背後に都会人の孤独な人間模様を浮かび上がらせた表題作、タクシーの女性ドライバーが遠大な殺人計画を語る「十年計画」など、街の片隅、日常に潜むよりすぐりのミステリー七篇を収録。

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