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孤独感と苦しさは映画より伝わってくる【潜水服は蝶の夢を見る】 [書籍にドロップキック!!]

潜水服は蝶の夢を見る

潜水服は蝶の夢を見る

  • 作者: ジャン=ドミニック ボービー
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1998/03/05
  • メディア: 単行本

 

■ヒトコト感想
映画版を見たときの余韻がさめやらぬまま本作を読んだ。読んでいる間中あるのは、映画の映像ばかりだ。そればかりか、作中で少しわかりにくい箇所があっても、映画の映像を思い出し、補完していく。もし、映画よりも先に本作を読んでいればまた違った感想を持ったことだろう。左目の瞬きだけで小説を書いたという衝撃は、文章よりも映像の方が大きい。作者の心の叫びや、陥った境遇に対する想いは確実に本作の方が伝わってくるが、映像のインパクトの前にはかすんでしまう。この奇跡の手記はロックトイン・シンドロームという世にも恐ろしい状態に陥ったものだけが感じられる世界だ。その世界を垣間見れたことに、本作を読む価値があったというものだ。

■ストーリー

すべての自由を奪われても魂の叫びは消せない。難病LISに冒され、すべての身体的自由を奪われた『ELLE』編集長。瞬きを20万回以上繰り返すことだけで、この奇跡の手記は綴られた。愛する人たちや帰らぬ日々への想いが、魂につきささる。

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