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太宰治作「女生徒」の謎を解く 【太宰治の辞書】 [書籍にドロップキック!!]


太宰治の辞書 (創元推理文庫)

太宰治の辞書 (創元推理文庫)

  • 作者: 北村 薫
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2017/10/12
  • メディア: 文庫

■ヒトコト感想
円紫さんシリーズ。このシリーズは自分には難しすぎるというのはわかっていた。太宰治の「女生徒」をメインテーマとして作品の謎を作者なりの解釈で紐解いていく。基本的に古典に対する知識がないと辛い。芥川や太宰治について作品を含めて情報がないと、読んでいても意味がわからない可能性がある。

太宰治の「女生徒」が実はある人物の日記を流用した作品らしい。古典に対する知識と作品に対する愛がないとそれなりに辛いだろう。自分の場合は読んではいるが、意味のわからない記述が多々あった。古典が大好きな作者だからこそ描ける作品だろう。ミステリアスな部分は少ない。古典作品の中に存在する矛盾やおかしな部分を、正解かどうかはおいといて推理する物語だ。

■ストーリー
みさき書房の編集者として新潮社を訪ねた《私》は新潮文庫の復刻を手に取り、巻末の刊行案内に「ピエルロチ」の名を見つけた。たちまち連想が連想を呼ぶ。卒論のテーマだった芥川と菊池寛、芥川の「舞踏会」を評する江藤淳と三島由紀夫……本から本へ、《私》の探求はとどまるところを知らない。

太宰が愛用した辞書は何だったのかと遠方にも足を延ばす。そのゆくたてに耳を傾けてくれる噺家。そう、やはり「円紫さんのおかげで、本の旅が続けられる」のだ……。






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