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江戸時代のゾンビとパラレルワールド 【よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続】 [書籍にドロップキック!!]


よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続

よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2022/07/27
  • メディア: 単行本

■ヒトコト感想
三島屋変調百物語シリーズ第八弾。富次郎が3つの不思議な話を聞く。このシリーズは妖怪や怪異が登場するのだが、それが何の説明もなく終わる。京極夏彦のように何か仕掛けがあり妖怪や怪物が登場してくるというわけではない。そのため、最後に何かオチを期待してしまうと痛い目を見ることになるだろう。どちらかというと人間の恨みで怪異が登場してくる怖さがある。

良い嫁ぎ先を見つけた女に対して、何者かの恨みにより虻がまとわりつくことになる。その他、現代で言うところのゾンビ的な存在が登場し、池の中に入ると別世界がまっているという、ちょっとファンタジーのような世界観だが、強烈な恐怖がある。逃れようがなく、救いようのない物語だ。

■ストーリー
老人が語る、村を襲う「ひとでなし」の恐怖とは――三島屋シリーズ第八弾!江戸は神田三島町にある袋物屋の三島屋は、風変わりな百物語をしていることで知られている。語り手一人に聞き手も一人、話はけっして外には漏らさず、「語って語り捨て、聞いて聞き捨て」これが三島屋の変わり百物語の趣向である。従姉妹のおちかから聞き手を受け継いだ三島屋の「小旦那」こと富次郎は、おちかの出産を控える中で障りがあってはならないと、しばらく百物語をお休みすることに決める。休止前の最後の語り手は、商人風の老人と目の見えない彼の妻だった。老人はかつて暮らした村でおきた「ひとでなし」にまつわる顛末を語りだす――。






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