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由比正雪の乱を独自の解釈で描く 【真・慶安太平記】 [書籍にドロップキック!!]


真・慶安太平記

真・慶安太平記

  • 作者: 真保 裕一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2021/10/28
  • メディア: 単行本

■ヒトコト感想
慶安太平記を作者なりに新たな説として描いた作品。そもそも、慶安太平記を良く知らないのだが、物語としては十分楽しめた。徳川家光の時代。「慶安の変」の裏では何があったのか。このあたりの歴史についてはあまり詳しくないのだが、家光の跡継ぎ問題が発端として、実は暗殺されたはずの忠長(家光の弟)が名前を変えて生きていた。

歴史のIFを描くような作品であることは間違いない。お家騒動の問題は、少しでも火種があると、それを事前に消すことに必死となる。例え徳川家であっても、家光の兄弟はお家騒動の種ということで、地方へ飛ばされてしまう。あまりに能力が高すぎると、逆に暗殺される危険性すらある。とんでもない時代の権力争いが描かれている。

■ストーリー
徳川の治世。戦世は遠くなり、政は将軍の意をくむ老中たちの掌中。度重なる改易によって主家を失い、幕府に恨みを抱く牢人があふれる江戸市中に一人の兵法者が現れる。名は由比正雪。その恐るべき企みとは。夥しい血を流して平らげられた世を、命がけで守り抜こうとした男たち、女たち。由比正雪の乱として知られる「慶安の変」の裏で、何があったのか。綿密な取材と大胆な仮説を元に歴史の脈動をあますところなく描ききった大河歴史小説。作家生活30年記念書き下ろし。






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ピカソ風な絵の特殊なアニメ【マロナの幻想的な物語】 [映画にドロップキック!!]


マロナの幻想的な物語り [Blu-ray]

マロナの幻想的な物語り [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: マクザム
  • 発売日: 2021/07/02
  • メディア: Blu-ray

■ヒトコト感想
まず絵柄に強烈なインパクトがある。普通のアニメではない。ヘタウマな絵とでもいうのか。ピカソのような芸術作品とでもいうのか。一匹の犬を中心として物語はすすんでいく。独特な絵柄がかもしだす世界観は強烈だ。考えたのは、もし本作を今風の「ヴァイオレット・エバーガーデン」のような絵で描いたとしたら…。なんてことない作品となっているだろう。

犬の心情風景を芸術的に表現する。飼い主に愛されているのを飼い主の体が紐のようにほどけ、犬の体を包み込む。飼い主の奥さんが嫌な存在であれば、まるで薄っぺらいファッションとマウンティングに力を入れるのっぺらぼうの女として描かれたりもする。気難しい老人のカクカクとした歩き方も印象深い。一度見たら忘れない絵柄だ。

■ストーリー
血統書付きの父と、ミックス犬で優雅な母との間に生まれたマロナは、同時に生まれた9匹きょうだいの末っ子で、“ナイン”と呼ばれていました。ハート型の鼻を持つ女の子です。生まれてすぐ家族から引き離された彼女は、曲芸師マノーレの手にわたり、“アナ”と名づけられました。住処も名前も決まり、アナにとって幸せな日々が訪れたかに思えましたが…。






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クラシックのアナログレコードをジャケ買いする 【古くて素敵なクラシック・レコードたち】 [書籍にドロップキック!!]


古くて素敵なクラシック・レコードたち

古くて素敵なクラシック・レコードたち

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2021/06/24
  • メディア: ハードカバー

■ヒトコト感想
クラシックのレコードをこよなく愛する作者が自分のコレクションの中で特に気に入っている作品を紹介している。そもそもがクラシックについてはほとんど知識がない。有名な曲は知っているが、クラシックを聞くことはほとんどない。驚きなのは、クラシックの曲は演奏する指揮者により大きく変わるということだ。作者は同じクラシックの曲を別の指揮者が演奏した曲として複数所有している。

それぞれを聞き分けるのは当然として、コレクションというよりは楽しみのために聴いているのだろう。クラシックファンには常識なのかもしれない。自分の中ではかろうじて知っていた指揮者は小澤征爾くらいだ。クラシックの知識が多少なりともないと厳しいだろう。

■ストーリー
こよなく愛するクラシック音楽をLPレコードで楽しんでいる村上春樹さん。百曲以上の名曲を論じながら、作家の音楽観が披露される。






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コロナ渦にちかいものを感じてしまう【アウトブレイク】 [映画にドロップキック!!]


アウトブレイク [Blu-ray]

アウトブレイク [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2010/04/21
  • メディア: Blu-ray

■ヒトコト感想
かなり昔の作品だが、コロナ渦を予見させるような流れがある。未知のウィルスにより人々が次々と死んでいく。強烈なのは町全体が感染の危機にさらされた際の、軍隊に制御された町だ。家族の中で母親だけが感染し、軍の車で収容所に送られる。子供は母親に抱きつきたいのだが、感染する可能性があるので父親に止められてしまう。

収容所は簡易テントの中で患者たちが詰め込まれている。まさにコロナ渦の簡易病院のような様相となっている。患者たちはただ死にゆくだけ。コロナとの違いは、発症すると100%死亡するということだ。宿主のサルを探し出し血清を作ることで物語は解決するのだが…。コロナはこううまくはいかない。患者を収容する描写はかなり強烈だ。

■ストーリー
アフリカのザイールで発生した伝染病がアメリカに進入。このウイルスはエボラ出血熱をも上回る致死性を持ち、ひとたび感染すれば助かる道はない。軍は最終手段として感染した街ごと焼きつくそうと画策するが・・・。






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謎のエイリアンと戦うガンダムたち【劇場版 機動戦士ガンダム00】 [映画にドロップキック!!]


劇場版 機動戦士ガンダムOO ―A wakening of the Trailblazer― COMPLETE EDITION【初回限定生産】 [Blu-ray]

劇場版 機動戦士ガンダムOO ―A wakening of the Trailblazer― COMPLETE EDITION【初回限定生産】 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • 発売日: 2010/12/25
  • メディア: Blu-ray

■ヒトコト感想
「機動戦士ガンダム00」の本編TVシリーズのその後の世界が描かれている。ファンにはたまらないだろう。TVシリーズで戦ってきた敵たちも味方となり謎の生物と戦う。それまでは人間同士の対決。またはイノベーターと人間の戦いであった。それが、木星からやってきた謎の物体との対決となる。

謎の物体はモビルスーツにとりつくとモビルスーツを浸食しそのまま人間さえも飲みこんでしまう。液体金属のような存在で、意思をもっているのか不明だ。敵の数も規模も不明なまま、人間たちは追い詰められていく。刹那たちのライバルであった者たちと協力して地球を守る。定番的ではあるのだが、強烈なインパクトがあるのは間違いない。

■ストーリー
24世紀初頭、突如として姿を現した私設武装組織「ソレスタルビーイング」。彼らはガンダムによる戦争根絶を掲げ武力介入を開始、一時は組織壊滅の危機を迎えながらも、争いの絶えなかった世界を急変させた。地球連邦政府の成立。その後の独立治安維持部隊アロウズの専横による戦争状態を経て、武力に頼らない社会を選択するに至った人類だったが、西暦2314年、再び危機が訪れる。130年前に廃船となっていた生体反応の無い木星探査船が地球圏に接近してきた。

それは、人類の存亡をかけた戦いの始まりを告げる船だった……戦いの中、人類の水先案内人たる革新者(イノベイター)へと進化したソレスタルビーイングのガンダムマイスター、刹那・F・セイエイ。彼は、新たな危機の中で、自らの進化の本当の意味と直面する。果たして、イオリア計画の最終段階とは。そして、「来るべき対話」とは一体何なのか――






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サメとマフィアと石油採掘現場【レッド・ウォーター サメ地獄】 [映画にドロップキック!!]


レッド・ウォーター/サメ地獄 [DVD]

レッド・ウォーター/サメ地獄 [DVD]

  • 出版社/メーカー: Happinet
  • 発売日: 2016/12/02
  • メディア: DVD

■ヒトコト感想
サメパニックものではあるが、一風変わっている。石油採掘現場で仕事をするサンダース。その現場の湖にサメが登場し観光客を襲う。海にいるはずのサメが湖にいたというパニックはあるのだが、本作はそれだけではない。湖の底に沈んだ大金を手に入れるためマフィア組織が動き出し、サンダースたちとかち合うことになる。

サンダースたちからするとサメだけでなくマフィアたちに捕えられ、殺される危険性がでてくる。サメの脅威というよりは、マフィアたちからどうやって逃れるかの物語となっている。サメはマフィアやサンダースの仲間たちを次々と食べていく。マフィアとサンダースたちが一致団結してサメと戦う流れとはならないパターンだ。

■ストーリー
サンダースは石油会社に勤める元妻ケリーの依頼を受け、アチャファラヤ川の国立自然保護区内に建てられた石油掘削現場で仕事をすることになった。折りしもその下流のベレエ湖でリゾート客が巨大ザメに襲われる事件が発生し、世間を騒然とさせていた。サメ退治に莫大な懸賞金もかけられるが、その被害は広がるばかりだった。サンダースは危険を覚悟で目的地へと急ぐが…。サメと人間との死闘を描く、絶体絶命のモンスター・パニックアクション!






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ダスティン・ホフマンの女装は最高だ【トッツィー】 [映画にドロップキック!!]


トッツィー [Blu-ray]

トッツィー [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2013/04/24
  • メディア: Blu-ray

■ヒトコト感想
マイケルを演じるダスティンホフマンがすばらしい。売れない役者が金を手に入れるため女装をして病院のドラマに出ようとする。マイケルの女装したドロシーの姿はまるっきり女性だ。そもそもマイケルはきゃしゃで背が低いというのはあるのだが、ドロシーのなりきり具合がすさまじい。

ドロシーのズバリと真を突く発言が人気となり、ドラマは大ヒットしドロシーは人気者となる。最高なのは、共演者のおじさんから言い寄られたり、共演者の美しい女性の父親に求婚されたり。マイケル本人が共演者の女性に恋をしたは良いが、相手からはレズだと思われたり。ラストで、生ドラマを良いことにそこで自分は男だと暴露するシーンは最高だ。ドロシーに求婚していたおじさんたちの表情もまた良い。

■ストーリー
俳優マイケルは向こう気の強さからニューヨーク中のプロデューサーを敵に回し、さっぱり仕事が回ってこない。窮地に立ったマイケルは、女装し“ドロシー"と名乗ってオーディションに出場、見事大役を勝ち取る。すべてがトントン拍子に進んでいたが、共演者のジュリーを好きになったことから思わぬ展開に・・・。






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田舎での生きづらさが描かれている 【土の記 上】 [書籍にドロップキック!!]


土の記(上)

土の記(上)

  • 作者: 薫, 高村
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/11/25
  • メディア: 単行本

■ヒトコト感想
奈良の旧家の婿養子となった伊佐夫の物語。序盤ではどのような物語となるかは想像できない。妻が交通事故にあい、植物状態となり、その後死んだ。残された伊佐夫は、交通事故を起こしたダンプの運転手である山崎の死の知らせを聞き、昔を思い出す。物語としては、序盤ではごく普通の田舎の暮らしだが、だんだんと伊佐夫と妻であった昭代の関係が明らかとなってくる。

後半では交通事故は昭代が自らダンプに突っ込んだというような描写もある。伊佐夫と昭代の関係はうまくいっていなかった。昭代には実は男がいた、なんて話も登場してくる。娘である陽子は離婚しNYへと移住する。孫はテニスに明け暮れている。ごく普通の田舎に住んでいる者たちの心の奥底が覗けるような作品だ。

■ストーリー
東京の大学を出て関西の大手メーカーに就職し、奈良県は大宇陀の旧家の婿養子となった伊佐夫。特筆すべきことは何もない田舎の暮らしが、ほんとうは薄氷を踏むように脆いものであったのは、夫のせいか、妻のせいか。その妻を交通事故で失い、古希を迎えた伊佐夫は、残された棚田で黙々と米をつくる。






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近未来型のルパン風賞金稼ぎ【カウボーイビバップ 天国の扉】 [映画にドロップキック!!]


COWBOY BEBOP 天国の扉 [Blu-ray]

COWBOY BEBOP 天国の扉 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • 発売日: 2008/01/25
  • メディア: Blu-ray

■ヒトコト感想
アニメのカウボーイビバップの劇場版。いつものキャラクターたちが、謎のバイオ兵器事件に挑む。相変わらずキャラはルパン風ではあるが、それぞれのキャラ立ちがすさまじい。賞金稼ぎとしてスパイクがテロリストを追う。かっこいいのはスパイクのアクションだ。カンフーをベースとしており、テロリストでもある元特殊部隊のヴィンセントと対決している。

ビー玉のような球の中には、細菌兵器が詰められており、人を殺害する能力がある。ヴィンセントのみが抗体をもつ状態だ。スパイクやフェイがビンセントを追う。未来化あふれる映像と、ネットの情報を駆使した探索など見どころ満載だ。何よりアクションの描写がすばらしく、思わず見入ってしまうことは間違いない。

■ストーリー
2071年、火星。ハロウィンを目前にしたクレーター都市アルバシティーの高速道路で爆破事件が起こった。それは、正体不明のバイオ兵器を使用したテロで、火星政府はその事件の首謀者と思われるテロリストに未曾有の賞金3億ウーロンをかけた。相変わらずの貧乏状態が続いていたビバップ号クルー4人と1匹[賞金稼ぎのスパイク、その相棒ジェット、女賞金稼ぎのフェイ、天才ハッカー・エド、そして犬のアイン]は、この史上最高額と言われる懸賞金に、当然目の色を変えてこの事件に飛びついた。

しかし4人が協力して行動するはずもなく、それぞれ勝手に犯人探しを始めるのだった。そして、次第に浮かび上がる事件の真相。すでに死亡しているはずのテロリスト・ヴィンセントの存在。スパイクを追い詰める謎の女・エレクトラ。そして裏でうごめく巨大な製薬会社と軍特殊部隊。ハロウィンのざわめきが増す街に、犯行予告らしき謎のメッセージが流れる。

ヴィンセントが仕掛けた恐るべきトリックとは?不死身のヴィンセントに挑むスパイクに勝算はあるのか?陰謀と謎が交錯し、一触即発の状況の中、物語はとてつもない終幕へ向かって突き進んでいく・・・。






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身体が砂でできたサンドマン【スパイダーマン3】 [映画にドロップキック!!]


スパイダーマン3 [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

スパイダーマン3 [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2017/06/07
  • メディア: Blu-ray

■ヒトコト感想
スパイダーマンシリーズ第3弾。今回の敵は全身が砂となるサンドマンとヴェノムだ。ヴェノムについては他作品で「ヴェノム」として描かれいるのでよくわかる。サンドマンとヴェノムに対して、スパイダーマンと、本来は敵であった親友のハリーと共闘したりもする。前作で、ハリーがスパイダーマンへ復讐をたくらむ描写がある。

ハリーはその財力で特殊な機器とスーツを手にし、スパイダーマンと同様の力を得ることになる。ヴェノムに浸食されスパイダーマンが一瞬悪のスパイダーマンになる場面がある。その時のピーターの他者に対する高圧的な態度と、嫌な奴具合がすさまじい。客観的に見るとスパイダーマンよりもヴェノムの方が強いように思えるのだが…。

■ストーリー
ブラック・スパイダーマンとなったピーターは、その黒いスーツがもたらす新たなパワーに酔いしれ、怒りを制御することができない。彼に何が起こったのか---?慕っていた叔父を殺した犯人への復讐。スパイーダーマンを父の仇と信じ込む親友ハリーとの決闘。未来を誓い合った恋人メリー・ジェーンとの心のすれ違い。そこに現れるグウェンとの微妙な恋愛関係。悲しき運命の連鎖が、彼を究極の戦いへと導く。さらに新たな脅威ヴェノムがスパイダーマンに襲いかかる!戦いは、ニュー・ゴブリン、サンドマンを巻き込み、熾烈さを増していく・・・・。






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