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健忘症の父親とバリで生活 【父 Mon Pere】 [書籍にドロップキック!!]


父 Mon Pere (集英社文庫)

父 Mon Pere (集英社文庫)

  • 作者: 辻 仁成
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2020/07/17
  • メディア: 文庫

■ヒトコト感想
パリで生活するぼくは、父親とふたりっきりで生活していた。健忘症を発症した父親と、結婚を間近にひかえたぼくがどのような生活を続けるかが物語のポイントだ。コロンビア人のお手伝いさんがいるので父親の面倒をみることには問題ないのだが…。慣れた家政婦が退職した後、新たにきた家政婦と父親がトラブルとなる。

健忘症の父親は金を家政婦に盗まれたと言う。家政婦は盗んでいないと言う。パリという場所や、不法滞在者ではあるがマジメに働く家政婦の若い女。婚約者やその母親との関係や、実は母親は浮気相手とドライブ中に事故にあって死亡したのだが、その浮気相手が婚約者の父親だったという衝撃がある。父親との濃密な関係が描かれている作品だ。

■ストーリー
パリで生まれ育った「ぼく」は、ママを事故で亡くして以来、この街でパパと二人きりで生きてきた。だが、七十歳を過ぎたパパに、健忘症の症状が出始める。彼が迷子になるたびに、仕事中であろうと、真夜中だろうと、街を駆けずり回ることに。一方で、結婚を迫ってくる恋人との関係にも頭を悩ませていた。実はぼくらの始まりには、両親の過去が深く関わっていて―。家族と愛を巡る運命の物語。






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