徐々に痴ほう症の症状をみせはじめる 【土の記 下】 [書籍にドロップキック!!]
■ヒトコト感想
上巻から引き続き、伊佐夫の日常が描かれている。死んだ妻の妹と、お互いに伴侶が死んだということで夫婦に近いような生活をしている。娘が海外へ移住し、そして再婚するという連絡が入る。田舎での生活の中で、普通の老人世代は本作のような生活をしているのだろう。たまに町へ出て映画を見たりする程度。
自分たちが食べる野菜を作り、余った分は売り、ちょっとした小遣いとする。伊佐夫が痴ほう症のような症状を見せ始める。伊佐夫の記憶も混濁気味となる。常に伊佐夫視点ですすんでいた物語にも変化が訪れる。何か大きな事件が起きるわけでもない。ミステリアスな展開があるわけでもない。伊佐夫がどのようになっていくかをただじっと読み進めるという感じだ。
■ストーリー
雨の下でにわか農夫はじっと息を殺し、晴れれば嬉々として田んぼへ飛び出す。大宇陀の山は今日も神武が詠い、祖霊が集い、獣や鳥や地虫たちが声高く啼き合う。始まりも終わりもない、果てしない人間の物思いと、天と地と、生命のポリフォニー。
上巻から引き続き、伊佐夫の日常が描かれている。死んだ妻の妹と、お互いに伴侶が死んだということで夫婦に近いような生活をしている。娘が海外へ移住し、そして再婚するという連絡が入る。田舎での生活の中で、普通の老人世代は本作のような生活をしているのだろう。たまに町へ出て映画を見たりする程度。
自分たちが食べる野菜を作り、余った分は売り、ちょっとした小遣いとする。伊佐夫が痴ほう症のような症状を見せ始める。伊佐夫の記憶も混濁気味となる。常に伊佐夫視点ですすんでいた物語にも変化が訪れる。何か大きな事件が起きるわけでもない。ミステリアスな展開があるわけでもない。伊佐夫がどのようになっていくかをただじっと読み進めるという感じだ。
■ストーリー
雨の下でにわか農夫はじっと息を殺し、晴れれば嬉々として田んぼへ飛び出す。大宇陀の山は今日も神武が詠い、祖霊が集い、獣や鳥や地虫たちが声高く啼き合う。始まりも終わりもない、果てしない人間の物思いと、天と地と、生命のポリフォニー。