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外圧に負けずヤクザまでも利用する鮫島 【暗約領域 新宿鮫11】 [書籍にドロップキック!!]


暗約領域 新宿鮫XI

暗約領域 新宿鮫XI

  • 作者: 大沢在昌
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2019/11/19
  • メディア: 単行本

■ヒトコト感想
新宿鮫シリーズ第11弾。前作で鮫島の上司である桃井が死に、それに関わった陸は逃亡した。本作では新上司の阿坂が登場し、陸も再び関わることになる。最初はヤクの売人の元締めを取り締まるための張り込みであったが、そこから北朝鮮を巻き込んだ殺人事件が起こる。公安、北朝鮮工作員、金石、ヤクザが入り交じりそれぞれの利益のために動き出す。

新宿鮫シリーズの魅力は、鮫島がどのような外圧にも屈せず独自の調査で真実にたどりつく部分だ。今回も、相手がヤクザだろうが公安だろうがお構いなしに、その胆力を発揮している。ラストでは鮫島と相対していた公安の香田やヤクザの幹部の浜川も、いつの間にか鮫島に感謝するようになる。堅物な上司の阿坂が物語の良いアクセントとなっている良作だ。

■ストーリー
信頼する上司・桃井が死に、恋人・晶と別れた新宿署生活安全課の刑事・鮫島は、孤独の中、捜査に没入していた。北新宿のヤミ民泊で男の銃殺死体を発見した鮫島に新上司・阿坂景子は、単独捜査をやめ、新人刑事・矢崎と組むことを命じる。一方、国際的犯罪者・陸永昌は、友人の死を知って来日する。友人とは、ヤミ民泊で殺された男だった―。冒頭から一気に読者を引き込む展開、脇役まで魅力的なキャラクター造形、痺れるセリフ、感動的なエピソードを注ぎ込んだ、八年ぶりのシリーズ最新作は、著者のミステリー&エンターテインメント作家としての最高到達点となった!






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