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本当の戦国時代の始まり 【百鬼大乱】 [書籍にドロップキック!!]


百鬼大乱

百鬼大乱

  • 作者: 真保 裕一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2023/08/23
  • メディア: 単行本

■ヒトコト感想
作者の歴史ものといえば、「天魔ゆく空」などいくつかある。そのほか、浅田次郎などの作品でも歴史を舞台にした作品が多数ある。そんな中で、作者が選んだのは応仁の乱の前に起きた上杉家と鎌倉公方の戦いだ。正直、このあたりの歴史的な事実についてはまったく知らなかった。上杉といえば、戦国時代の越後の上杉謙信なので、関東の上杉というのは印象にない。

それが江戸城を作り上げた太田道灌というすさまじいひとりの武将によりドラマチックな物語となっている。戦いの連続の中で、部下たちを養うためや自分の地位を確保するために謀反を起こす。作者のあとがきにあるように、確かに登場人物たちの名前が似通っているのでスムーズに入り込むのに時間がかかったのは確かだ。

■ストーリー
暗殺と裏切りの三十年を駆け抜けた「名将 太田道灌」東国の諸葛孔明と呼ぶにふさわしき漢【おとこ】ここにあり!応仁の乱に先駆けること十三年、鎌倉公方が関東管領を殺害。血みどろの戦国時代が幕を開ける将軍への野心を抱く鎌倉公方。ついに足利義教の討伐を受け、断絶。乱れた関東を治めるため新たな公方が選ばれるも、管領上杉家と軋轢が続く。

意地と誇りがぶつかり合い、関東を二分する戦いとなる。命がけで公方を守る簗田持助。上杉を支える太田道灌。両者の才知をつくした戦いを活写する歴史巨編。知られざる関東の戦国が今、明らかになる。






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