SSブログ

アメリカを横断しロシア兵に会いにいく 【世界は幻なんかじゃない】 [書籍にドロップキック!!]


世界は幻なんかじゃない (角川文庫)

世界は幻なんかじゃない (角川文庫)

  • 作者: 辻 仁成
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2022/09/25
  • メディア: 文庫

■ヒトコト感想
「クラウディ」で作者が描いたロシア兵士のミグによる亡命をメインとした写真エッセイ集。作者が高校生のころに、ロシア人が当時は最新であったミグ戦闘機を手土産にアメリカへと亡命してきた。そのロシア人に会えるということになり、鉄道で大陸を横断する仕事のついでに作者がロシア人に合いにいくことになる。他のエッセイ(「僕のヒコーキ雲」)を読んでいると、作者の中では私生活や仕事で少し行き詰った時期なのだろうか。

アメリカへの長期の旅。鉄道で大陸を横断する際に様々な出来事が起こり、それを写真と共にエッセイとしている。ラストではロシア人と出会うのだが、そこでのロシア人がすでに圧倒的にアメリカナイズされていることに衝撃を受けずにはいられない。

■ストーリー
離脱の先にあるものは何か。答えは死ぬ間際まで誰にも分からない。大陸を横断するアムトラック鉄道の車窓から見た、アメリカの光と影。駆け抜けるような筆致で描く、ハードエッセイ。






nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ: