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Wシリーズから続く強烈な流れ 【それでもデミアンは一人なのか?】 [書籍にドロップキック!!]


それでもデミアンは一人なのか? Still Does Demian Have Only One Brain? (講談社タイガ)

それでもデミアンは一人なのか? Still Does Demian Have Only One Brain? (講談社タイガ)

  • 作者: 森 博嗣
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/06/21
  • メディア: 文庫

■ヒトコト感想
ウォーカロンシリーズは一区切りついたのだろうか。いつの間にか新しいシリーズあつかいとなっている。主人公はハギリではなくグアトとなりドイツで楽器職人として暮らしている。極度に人工知能が発達した世界で、人工知能同士の対決に巻き込まれないためにハギリは名前を変えてドイツで生活しているのだろう。

新シリーズとしてグアトの周りには前シリーズと同様に警護のウォーカロンやヴァーチャルの世界での会話がある。そして、作者の作品ではおなじみなマガタ博士の話題が登場してくる。今回は人間の脳を別のウォーカロンに移植し、人間本体の脳の中には通信装置しか残らず、ウォーカロンが遠隔操作するというとんでもない世界になっている。強烈な未来だ。

■ストーリー
楽器職人としてドイツに暮らすグアトの元に金髪で碧眼、長身の男が訪れた。日本の古いカタナを背負い、デミアンと名乗る彼は、グアトに「ロイディ」というロボットを探していると語った。彼は軍事用に開発された特殊ウォーカロンで、プロジェクトが頓挫した際、廃棄を免れて逃走。ドイツ情報局によって追われる存在だった。知性を持った兵器・デミアンは、何を求めるのか?






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好青年が豹変する【ボディ・ハント】 [映画にドロップキック!!]


ボディ・ハント Blu-ray

ボディ・ハント Blu-ray

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: Blu-ray

■ヒトコト感想
母親のサラとエリッサは引っ越した先で奇妙な出来事に出会う。隣の家では過去に娘による両親惨殺事件が起こった。冒頭からホラーの様相が強くなっている。エリッサは新しい環境で偶然隣に住む同級生のライアンと出会う。両親が惨殺された家で暮らすライアン。エリッサはライアンに惹かれていく。

観衆はライアンが地下室に妹を匿っていると思い込む。精神に異常をきたした妹を必死に守ろうとするライアン。サラは娘がライアンに近づくのを不安に思う。サラとエリッサの親子関係とライアンとの複雑な関係。終盤ではライアンが守り続けた妹の存在が怪しくなってくる。何かしら仕掛けがあるものと考えていたのだが、結構などんでん返しだ。

■ストーリー
ジェニファー・ローレンス主演のスクリーミングシチュエーションスリラー。両親の離婚により、母・サラと郊外の一軒家に引っ越してきた17歳のエリッサ。隣の家に住む同級生・ライアンに次第に惹かれていくが…。






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原作のイメージ通りの配役【旅猫リポート】 [映画にドロップキック!!]


旅猫リポート [DVD]

旅猫リポート [DVD]

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • メディア: DVD

■ヒトコト感想
猫のナナの飼い主を探すために悟は旅にでる。冒頭から悟の悲しい境遇が語られ、ナナとの絆の強さというのを感じさせる流れとなっている。そこから過去の同級生との関係や幼い悟を引き取ってくれた叔母さんとの関係も描かれている。原作のイメージどおりの優しい好青年である悟。中盤から悟が必要以上にナナの飼い主探しに注力する部分がある。

なぜそこまで?と観衆は思うのだが、その答えは後半に明らかとなる。さわやかで嫌味なく、昔好きだった女の子にさらりと「好きだった」と言ってしまうあたりがすごい。このさわやかさで実は余命僅かという強烈な爆弾があれば、誰もが悟に釘付けになることだろう。あからさまに涙を誘う流れでないのもよい。

■ストーリー
元野良猫のナナ(声:高畑充希)は、交通事故にあったところを心優しい猫好きの青年・悟(福士蒼汰)に助けられ、5年間、飼い猫として幸せに暮らしてきた。しかし、とある事情で悟はナナを手放さなくてはならなくなり、ナナと一緒に、新しい飼い主を探す旅に出る。

銀色のワゴンに乗った悟とナナは、悟の小学校時代の親友(山本涼介)、高校時代の友人夫婦(広瀬アリス、大野拓朗)、幼少の頃からお世話になっている叔母(竹内結子)など、悟がこれまでの人生で出会った大切な人たちを、順に訪ねていく。それは図らずも悟の人生を振り返る旅となるのだが・・・。






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タワマンでにぎわう武蔵小杉も登場 【探偵少女アリサの事件簿 今回は泣かずにやってます】 [書籍にドロップキック!!]


探偵少女アリサの事件簿 今回は泣かずにやってます

探偵少女アリサの事件簿 今回は泣かずにやってます

  • 作者: 東川 篤哉
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2017/12/20
  • メディア: 単行本

■ヒトコト感想
探偵少女シリーズ。このシリーズの売りはなんといっても神奈川県の武蔵溝ノ口だろう。自分も隣の武蔵新城に住んでいたとことがあり、作中でも地元民であればよくわかる記述が多数あるのがよい。基本は名探偵の家系で育った少女が事件を解決するが、10歳の少女なので代わりに主人公である良太が謎を周りに説明するという流れだ。

武蔵溝ノ口以外の個性としては弱い。巻き起こる事件についても目新しいものでもなくトリック的にも特に新しくもない。そのため、川崎や武蔵溝ノ口近辺になじみがない人にとっては、ただのライトミステリーと感じるだろう。少女が絡んでいるので学校の運動会が事件の舞台となったりもするのだが…。特別な面白さはない。

■ストーリー
「この事件の謎は、絶対あたしが解き明かしてやるんだから」勤め先のスーパーをクビになり、地元・武蔵新城で『なんでも屋タチバナ』を始めた俺、橘良太。三十一歳。独身。長所、特になし。特技は寝ること。最近は、隣駅の溝ノ口に住む名探偵一家の主・綾羅木孝三郎がお得意様。娘の綾羅木有紗の子守役を仰せつかっている。しかしこの有紗、10歳にして名探偵を気取っており、俺が依頼された事件にことごとく首を突っ込みたがる。そんなある日、孝三郎の代わりに有紗と高橋さん一家の奥多摩バーベキューに付き添っていたら、なんと溺死体に遭遇してしまい……! ?美少女探偵×ヘタレ三十路男による爆笑必至のユーモア・ミステリー






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ずっとベッドを見下ろす女【パラノーマル・アクティビティ】 [映画にドロップキック!!]


パラノーマル・アクティビティ [DVD]

パラノーマル・アクティビティ [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2012/03/10
  • メディア: DVD

■ヒトコト感想
古くは「ブレアウィッチプロジェクト」がこの手の作品だった。ビデオカメラの映像を通して、そこで何が起こっていたかが語られる。一瞬でも本当に起きたことなのでは?と思わせることができれば成功なのだろう。平凡な一軒家で起きる不思議な出来事。カップルの男がひたすらカメラを回し、その正体を見つけ出そうとする。

基本はポルターガイスト現象を映しつつ、この家に何が起きているのかを探る物語だ。ビデオカメラを通して奇妙な現象が映し出される。ただ最後まで恐怖の元凶が現れることはない。だからこそリアルなのかもしれない。家の中で常にカメラを回し続ける違和感を、男が心霊現象を解明するという流れにより取っ払っている。

■ストーリー
平凡な一軒家で幸せに暮らす若いカップル。しかし毎晩寝付いた後に家の様子がいつもと変わっていることに気づく。少女の頃から不可思議なことが起こり続けているケイティは、その原因が自分にあるのではないかと感じていた。彼女の恋人であるミカは自分達の家に起こっている“何か”を突き止めるため、生活の一部始終をビデオカメラで撮影することにする。真夜中、2人が眠りについた後、何か起きているのか―。ビデオには衝撃の映像が映っていた・・・。






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軽薄な男の宝探しの物語【フールズ・ゴールド カリブ海に沈んだ恋の宝石】 [映画にドロップキック!!]


フールズ・ゴールド/カリブ海に沈んだ恋の宝石 [Blu-ray]

フールズ・ゴールド/カリブ海に沈んだ恋の宝石 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: Blu-ray

■ヒトコト感想
トレジャーハンターのフィンが宝探しに奮闘する物語だ。まずフィンがお気楽な雰囲気を全面に押し出している。ギャングから金を借りてそれを使い切ってしまう。代わりに宝が隠された場所を見つけ出したと言うのだがギャングには信じてもらえず殺されそうになる。フィンは絶体絶命の状況であっても、なぜか常に軽い雰囲気を醸し出している。

フィンはお気楽に宝を探し出そうとする。ただ平行してフィンは妻のテスと離婚させられようとする。テスが仕事をしている富豪のナイジェルと、フィルはお近づきになりたいと考える。ナイジェルの資金力を使って宝を見つけ出そうとする。ナイジェルの娘のジェマに近づき、皆を巻き込んで宝を見つけ出そうとする。

■ストーリー
トレジャー・ハンター、ベン・“フィン”・フィネガン(マシュー・マコノヒー)は何をしても憎めないタイプ。この数年、彼が執着しているのは18世紀のスペイン王から王妃への贈り物―1715年に海に沈んだとされる、40個の箱に納められた莫大な財宝―を見つけることだ。だが、それを見つけようとしている間に、彼は何もかも失ったうえに、妻のテス(ケイト・ハドソン)にも愛想を尽かされてしまう。テスは大富豪ナイジェル・ハニーカット(ドナルド・サザーランド)所有の豪華ヨットで働きながら、ようやく人生を立て直し始めるのだが、そのころフィンは財宝の在りかにつながる決定的な手かがリをつかむ。

そしてテスの困惑をよそに、フィンはナイジェルのヨットに乗り込んだばかりか、茶目っ気たっぷりの魅力をふりまいて、まんまと大富豪と彼の娘ジェマ(アレクシス・ジーナ)の心をつかんで宝探しに加わらせる。テスでさえ、ずっと謎だった財宝がついに見つかるかもしれないと思うと、興味をもたずにはいられない。だが、財宝を追っていたのは彼らだけではなかった。フィンがかつて師と仰いだモー・フィンチ(レイ・ウィンストン)、冷酷非情なギャング、ビッグ・バニー(ケビン・ハート)もフィンを出し抜こうと虎視眈眈とチャンスを狙っている。さて、財宝は誰の手に落ちるのだろうか?






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迫力の肉体美【ザ・ヘラクレス】 [映画にドロップキック!!]


ザ・ヘラクレス [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • メディア: Blu-ray

■ヒトコト感想
ヘラクレスを描いた作品。筋肉隆々のヘラクレスが周りから疎まれながらもたくましく成長し、ついにはカリスマ性をもちギリシャの英雄たちの頂点へと上りつめる物語だ。ギリシャ神話系の物語としてはヘラクレスに目新しさはない。ゼウスの子として生まれたヘラクレスは兄や父親から疎まれることになる。兄とはヘベを取り合う形となる。

ヘラクレスがあまりにも優れているために兄は劣等感の塊と化している。父親も内心はヘラクレスのことをおそれているのがまるわかりだ。そんな状態なので、ヘラクレスは地獄へと飛ばされるのだが…。怒りをためたヘラクレスの暴れっぷりはすさまじい。鎖につながれていたとしてもコンクリートごと引きちぎって暴れまわる。

■ストーリー
古代ギリシャ。オリンポスの神・ゼウスの子として産まれたヘラクレスは、美しい姫へべと恋に落ちるが、兄との政略結婚のため、2人は引き裂かれてしまう。決して生還できない戦地へと送られたヘラクレスだが、仲間と協力し各地にいる猛者と転戦しながら九死に一生を得る。暴君アンピトリュオン王の圧政から王国を解放する戦いの中で、義兄から恋人へべを奪い返し、ヘラクレスはギリシャの英雄たちの頂点を目指す―。






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より立場の強い者に脅される現実【スリープレス・ナイト】 [映画にドロップキック!!]


スリープレス・ナイト DVD

スリープレス・ナイト DVD

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD

■ヒトコト感想
冒頭から刑事ヴィンセントが相棒とともにドラッグを強奪する。それが実は犯罪組織にわたるはずのドラッグで、ドラッグの返却を強要される。ヴィンセントが怪しい風貌であり、刑事でありながら実は裏で何か悪さをしているような印象が強い。ヴィンセントを怪しいと考えた内部調査官のブライアントは、ヴィンセントが汚職をしているのではないかと目をつける。

ヴィンセントは息子を取り戻すため、調査官はヴィンセントの不正を暴露するためそれぞれ動き出す。カジノ王は犯罪組織に脅されドラッグを意地でもヴィンセントから取り戻そうとする。ついにはヴィンセントと犯罪組織が顔を合わせることに。後半ではヴィンセントが何をしていたかが明らかとなる。非常にスリリングな状況だ。

■ストーリー
舞台はラスベガス。刑事ヴィンセントは相棒とともに、カジノ王ルビーノから犯罪組織へと渡るはずのドラッグの強奪に成功するが、ルビーノに息子を拉致され、ドラッグの返却を強要される。一方で、女性内務調査官ブライアントはヴィンセントが汚職警官ではないかと疑惑の目を向け、捜査に乗り出していた。ヴィセントは最愛の息子を奪還すべく、ルビーノが経営するホテルへと乗り込んでいくが…。






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実写ドラマよりも凝縮された衝撃【この世界の片隅に】 [映画にドロップキック!!]


この世界の片隅に [DVD]

この世界の片隅に [DVD]

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • メディア: DVD

■ヒトコト感想
ドラマ版はすでに見ていた。ドラマ版のイメージがあるのだが、アニメ版の印象は大きく変わらない。連続ドラマとは異なり内容は凝縮されている。周作が娼婦と結婚する約束をしていた件や、その他のエピソードはドラマ版独自なのだろう。アニメ映画として独特な絵柄とその雰囲気でより戦時中の困難な生活を感じ取ることができた。

すずがおっとりとした性格で、どんな悲惨な状況になろうとも前向きに進もうとする力がある。戦争とはなんて悲しい出来事なのだろうと思わずにはいられない。戦争によって傷つき倒れ家族を失う人もいる。ラストで玉音放送を聞いたあとのすずが、怒りの思いをぶちまけるのはよくわかる。今までの辛い出来事は何だったのだろう、という思いが強いのだろう。

■ストーリー
1944(昭和19)年2月。18歳のすずは、突然の縁談で軍港の街・呉へとお嫁にいくことになる。夫・周作のほか、周作の両親と義姉・径子、姪・晴美も新しい家族となった。配給物資がだんだん減っていく中でも、すずは工夫を凝らして食卓をにぎわせ、衣服を作り直し、時には好きな絵を描き、毎日のくらしを積み重ねていく。1945(昭和20)年3月。呉は、空を埋め尽くすほどの艦載機による空襲にさらされ、すずが大切にしていたものが失われていく。それでも毎日は続く。そして、昭和20年の夏がやってくる――。





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ジェットコースターのような人生 【ニュートンの林檎 上】 [書籍にドロップキック!!]


ニュートンの林檎 上 (集英社文庫)

ニュートンの林檎 上 (集英社文庫)

  • 作者: 辻 仁成
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1999/06/18
  • メディア: 文庫

■ヒトコト感想
ごく普通の大学生である僕が佐伯元子と出会い人生に大きく変化が起きる。上巻では元子と出会い、その恋人が殺され、映画監督となった僕が再び元子と再会するまでが描かれている。非常に陰鬱となる物語だ。エキセントリックな元子との出会いから始まり、元子の恋人にも大きく影響を受ける僕。

衝撃的な出来事のあと、何もかも忘れさるため映画監督になるのだが…。上巻の流れからは下巻がどのような流れになるのかまったく想像がつかない。ある意味元子の人生ともいえる本作。それぞれが歩んできた激動の人生は下巻にどのような影響を及ぼすのか。映画監督として成功したらすべて満たされるわけではない。なんとなくだが、作者の実体験が一部含まれているように感じた。

■ストーリー
1978年春、大学のキャンパス。僕は、意志的で抗いがたい魅力を湛えた、佐伯元子と出会った。そして、平穏な人生から引き剥がされてしまった。僕の心を深く突き刺し、おそろしい冒険に巻き込み、姿を消した元子。10年後、社会的には成功した僕にとって、元子との再会の予感が、生きる原動力となっていた…。人生のすべてを決めたひとりの異性との出会いを、圧倒的なスピード感とパワーで描く、渾身の長篇。






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