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鬼、河童、天狗の物語 【今昔百鬼拾遺 月】 [書籍にドロップキック!!]


今昔百鬼拾遺 月 (講談社文庫)

今昔百鬼拾遺 月 (講談社文庫)

  • 作者: 京極夏彦
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2020/09/15
  • メディア: Kindle版

■ヒトコト感想
すでに読んだことのある「鬼」「河童」「天狗」が一冊にまとめられた作品。大幅に加筆されているとのことだが、どのあたりが加筆されたのか分からなかった。3作とも「絡新婦蜘蛛の理」で登場した呉美由紀が登場し中禅寺敦子が事件を推理する。時系列的に並んでいるのだが、「鬼」が圧倒的なインパクトがある。

謎の辻斬り事件の犯人を探し出す物語なのだが、誰が犯人かというのもそうだが、それまでの連続辻斬り事件が練習であり、だんだんと斬り殺すのがうまくなっていることが強烈に恐ろしい。「鬼」に比べると、「河童」はかなりのんびりというかシリアス感が薄れている。おじさんの尻を覗く、連続覗き魔や尻をだした水死体など、かなり他2作と比べると印象が異なっている。

■ストーリー
昭和29年3月に起きた連続通り魔「昭和の辻斬り事件」。「稀譚月報」記者・中禅寺敦子は事件を通じて女学生・呉美由紀と知り合い、その年、続々発生する怪事件に関わることになる。「鬼の因縁で斬り殺される」「河童の仕業で連続水死」「高尾山中で天狗攫いが」。怪奇が、事件の真相を呼び起こす「稀譚小説」。






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