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ラスト前に謎の組織の全貌が明らかに 【日付変更線 下】 [書籍にドロップキック!!]


日付変更線 下 (集英社文庫)

日付変更線 下 (集英社文庫)

  • 作者: 辻 仁成
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2018/07/20
  • メディア: 文庫

■ヒトコト感想
上巻から引き続き、日系アメリカ人のニックの過去が描かれている。フランスでドイツ兵と戦うニックに何が起きたのか。フランス人となり、素性を隠したニックの人生が明らかとなる。ニックの子孫であるマナはケインとの数奇な運命を感じずにはいられない。日系人ということがどれだけ影響があるのか。

戦時下ではアメリカ軍の中でも、日系人であることから、より祖国に忠誠を示す必要がある。ニック、ロバート、ヘンリーたちの戦時中での精神的な不安定さがこれでもかと描かれている。隣に寝ている同僚を思わず撃ってしまいそうになる。そこまで精神的に追い込まれた状態であれば、祖国を捨て、フランス人として生きる選択をすることもありえるのだろう。

■ストーリー
第二次世界大戦下、フランス戦線でドイツ兵と対峙する日系アメリカ人のニック、ロバート、ヘンリー。僕らは所詮、白人の弾除けなのか。“Go for broke!(当たって砕けろ)”を掛け声に戦う青年たちの心は次第に壊れ、行方も散り散りになった。あれから七十年、彼らの血を引くケインとマナは数奇な運命に導かれて出会う。歴史と信仰が交差するとき、生きることの本当の意味が姿を現す──。






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