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武家を守ることの無意味さ 【流人道中記 下】 [書籍にドロップキック!!]


流人道中記(下) (単行本)

流人道中記(下) (単行本)

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2020/03/06
  • メディア: 単行本

■ヒトコト感想
上巻から続く物語。上巻では玄蕃と石川のコミカルな道中が描かれており、ふたりの特殊な立場というのがよくわかる流れとなっている。そこから、父親の敵を探しつづけ7年も仇討のために旅を続ける男と出会う。そして、偶然にも男は仇討の相手を見つけるのだが…。ここで玄蕃と石川が巻き込まれることになるのだが、玄蕃が鮮やかな手並みですべてを丸く収めている。

侍にはどのような意味があるのか。戦がなくなった世界では武家の存在意義とは。後半では玄蕃が犯した罪の真実が明かされることになる。それまでの玄蕃の行動はおちゃらけた場面はあるのだが、基本はしっかりと武士としての芯を通している。そんな男がなぜ切腹を拒否して御家を取り潰しになったのか。衝撃的な後半だ。

■ストーリー
「武士が命を懸くるは、戦場ばかりぞ」流人・青山玄蕃と押送人・石川乙次郎は、奥州街道の終点、三厩を目指し歩みを進める。道中行き会うは、父の敵を探し旅する侍、無実の罪を被る少年、病を得て、故郷の水が飲みたいと願う女…。旅路の果てで明らかになる、玄蕃の抱えた罪の真実。武士の鑑である男がなぜ、恥を晒して生きる道を選んだのか。






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