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天狗が人をさらう 【今昔百鬼拾遺 天狗】 [書籍にドロップキック!!]


今昔百鬼拾遺 天狗 (新潮文庫)

今昔百鬼拾遺 天狗 (新潮文庫)

  • 作者: 京極 夏彦
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/06/26
  • メディア: 文庫

■ヒトコト感想
高尾山の山中で行方不明になった女性がいた。また時同じくして自殺者や死体が見つかった。行方不明者はどこへ行ったのか。行方不明者の服を着て自殺していた者にどのような意味があるのか。失踪と死の連鎖にどのような関連があるのか。美由紀と敦子が事件を調査する。

時代が昭和初期のため、時代的な要素も大きい。代議士の娘である篠村美弥子と呉美由紀が謎に深入りすることで、新たな真実が見えてくる。天狗をどのような意味に捕らえるのか。山の中で人が行方不明になるとよく神隠しと言われるが、本作はまさにそのパターンなのかもしれない。敦子たちが詳細まで調査しなければ、神隠しで終わっていた事案なのかもしれない。

■ストーリー
昭和二十九年八月、是枝美智栄は高尾山中で消息を絶った。約二箇月後、群馬県迦葉山で女性の遺体が発見される。遺体は何故か美智栄の衣服をまとっていた。この謎に旧弊な家に苦しめられてきた天津敏子の悲恋が重なり合い―。『稀譚月報』記者・中禅寺敦子が、篠村美弥子、呉美由紀とともに女性たちの失踪と死の連鎖に挑む。天狗、自らの傲慢を省みぬ者よ。憤怒と哀切が交錯するミステリ。






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