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才能に満ち溢れた人物 【音楽が終わった夜に】 [書籍にドロップキック!!]


音楽が終わった夜に

音楽が終わった夜に

  • 作者: 辻 仁成
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 1996/09
  • メディア: 単行本

■ヒトコト感想
作家辻仁成のバンド時代のエッセイ集。作者がエコーズというバンド活動をしていたのはうっすらと知っていた。驚きなのは小説家として成功する前にバンドマンとして成功し、その後まったく違う分野である小説家としても成功していることだ。2つの異なる分野でその才能を示すというのは普通ではない。

作中ではプロになる前にどのような活動をしていただとか、金がないバンドマンの苦しみなどが描かれている。バンドブームの前に、早くからバンドマンとして成功した作者。バンド内でのメンバーの入替や売れるバンドと、売れずに解散していくバンドなど、バンドの厳しさも描かれている。エコーズの活動を終え、その後小説家に転身する。ここまで才能に満ち溢れた人はいないだろう。

■ストーリー
コンサートが始まる直前の、あの昂ぶりが心地よかった。生活のささやかな出来事を呪文のように並べた歌が好きだった。やがて音楽が終わり、アンコールの手拍子に呼び戻される瞬間が嬉しくてならなかった。みんな、革ジャンの下は素肌で生きていた。夢だけは手放さなかった。ロックの輝きに無垢な魂を燃やして…。’80年代のロックシーン、ひたむきな情熱の光と影を、等身大に活写する。






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